古町の商業ビルやデパートが軒並み閉店してしまい、例にもれず2025年を以て、閉店してしまう西堀ローサ。(現在、まだ営業をしています。営業時間:10時~19時 休館日:毎週水曜)
今後の西堀ローサの活用方法を民間からのアイデアを募るという話題もありますが、当記事はまず、昔の「西堀ローサ」を思い出してみたいと思います。
西堀前通り地下にあった商業施設西堀ローサ(ROSA)
西堀ローサは、西堀前通り6番町から7番町の地下にあった商業施設でした。全長330mの地下通路に46のテナント区画が設けられている。
全国的には地下街は駅に隣接してつくられることが多いですが、ローサの場合、車社会の新潟だからなのか、地下駐車場に隣接する形で作られた全国的にも珍しいと言われている地下街です。
6番町側を「6th Avenue(シックス・アベニュー)」、7番町側を「7th Avenue(セブンス・アベニュー)」と分け、足元のタイルには今いる場所が6番町、7番町が分かるように数字の入ったタイルがはまっています。
7番町と6番町のちょうど真ん中あたりの中央スペースには、開店当時は噴水があり、休憩スペースとして使われていましたし、確かピアノを奏でる人形がいて時間になったらピアノを弾く・・なんていうこともあったと思うのですが、ちょっと記憶があいまいです。全体的に中世フランス風?なモチーフが節々に感じられる内装でした。
全盛期は、ブティックや生活雑貨、喫茶店などテナントが入り、新潟大和や新潟ラフォーレ、新潟三越など他の商業ビルとつながり、連絡通路のようにも使われていました。
天気が悪いことの多い新潟に於いて、天気を気にせずウィンドウショッピングが楽しめる珍しい施設でもありました。
西堀ローサへの入り口は西堀通り沿いに各所あり(計22か所 参考西堀ローサアクセスマップ)、登ったり下がったりして、古町を行き来できました。西堀通りの地下駐車場に車を駐車すれば、地上に出ずに複数の商業施設で買い物が楽しめました。
グーグルマップに写真が残っていたのでぜひ見てみてください。
住所:新潟県新潟市西堀前通6-894-1
http://www.nishibori-rosa.co.jp/
西堀ローサの開業日と閉鎖日
1976年(昭和51年)10月16日オープン。
新潟市の中央繁華街である古町での駐車場不足解消をきっかけに地下駐車場と同時に整備されました。
バブル崩壊後、業績が急速に悪化したのと、新潟市内に新たにプラーカやビルボードプレイスなど古町以外の場所に競合施設が誕生し、徐々に経営不振状態に。
また、郊外型ショッピングセンターの台頭もあり、古町自体が衰退し、新潟大和、カミーノ古町、WITH・・と古町にあったビルが次々と閉店。後に新潟三越も閉店し、西堀ローサにつながる商業施設はすべて閉店してしまいます。
2023年11月、西堀ローサを運営する新潟市の第三セクター「新潟地下開発」が、2025年10月までに会社を解散する方針を正式に発表。これに伴い、現在地下商店街に入っている約30店舗のテナントに対して2025年春ごろまでに退店するように要請。
西堀ROSAの活用法は、民間にアイデアをゆだねられ、今後どのように変わっていくのか注目していきたいところです。
西堀RASAのテナント・お店
西堀ローサに入っていたお店を思い出せる限り出してみますが、周辺店舗の閉店などもあり、テナントは実に流動的でした。現在のテナントと昔のテナントを挙げてみます。
2024年8月現在のテナント
なんだか西堀RASAは既に閉店しているようなニュアンスで書いてしまいましたが、今現在、西堀ROSAは営業しています。サイトのフロアマップを元に挙げてみます。西堀ROSAからの退店を迫られているはずですが、その後の移転先にも注目したいところです。
http://www.nishibori-rosa.co.jp/?page_id=8
6th AVENUE/キングコング、ルビープラス、きんもくせい、クイーンビー、筋整流法新潟道場、ルビールー
7th AVENUE/ソングレー、ラビック、和モダン六花、JYO-GOLF、まちなかステージよろっtoローサ、クイックマン
わたしの珈琲店、とうりゃんせ、エスタブエナ、ラピスラズリー、オーモンド、石附工芸、スマホバイヤージャパン、(株)オンリービジネス新潟中央事業所、整体うらら、K.M.ヴィンテージ、丸昌成功堂、消費者生活センター、佐渡自然食レストラン 貴支
2000年前後のテナント
手元に1999年発行の地元雑誌があるので、その内容をもとに挙げてみます。
6th AVENUE/ピッコロ、ショップワンオーオー(100円ショップ)、ミニミニガーデン、Ji-Max、リオ、タァルガ、アイマリオ、鈴丹、マーブルインク、ロージービー、高正パピエ、サンレモンフィア、アルガーファ、エペ、ネット・ワン、レイカ、三愛
7th AVENUE/銀座トリコロール、マルコ、ワシントン靴店、ショップイン、ムラビ、ハッシン、メリーアン、ダイヤ、ジャッシー、メルス、ボザール、アンジェリーク、フレンチ、キューズ、ノースブルック、シネマクラブ、スイーツキャビン、エルバ、タカショー、杵屋、ベビーパウダー、クイックマン
西堀ローサの記憶をざっくばらんに
ラフォーレやカミーノ、WITHが全盛だったころ。各お店の通路という感じでローサをよく使っていました。ラフォーレからカミーノ、三越からラフォーレ・・というように、地下でつながっていたローサを縦断して行き来していましたね
通路というだけでなく、ギャル服全盛のころは手頃に流行のアパレルが手に入るお店も多くあったので、ラフォーレを眺めて高かったら、ローサにあるお店で代用が利く服はないか探す・・とかね(笑)、お金のない学生の救世主的なお店がたくさんあったんです。
また、アパレルだけではなく、生活雑貨や多少飲食店もありましたし、目的なくブラブラできるスポットでもありましたよね。雨が降っていたら、とりあえずローサをブラつく、みたいな。
ラフォーレ側にあった喫茶店「トリコロール」もよく行ってました。サンドウィッチやコーヒーなど、【THE喫茶店】な顔ぶれが、すぐ向いにあったスターバックスにはない趣だったのです^^
西堀ローサは映画やドラマの撮影にも使われた記憶があるのですが、確か「ビーバップハイスクール」の映画でしたよね?その他の作品は分かりませんが、天候を気にしなくていいので撮影には重宝するかもしれません。
ということを踏まえつつ、当「新潟生活」管理人としては、西堀ローサの今後の活用方法を勝手に考えてみました!
西堀ローサの活用法を勝手に考えてみる!
ラフォーレや三越、大和、新潟WITH、カミーノ・・と回りの商業施設が撤退してしまっている以上、現在のようにテナント型商業施設は難しいのではないか、という印象。
新潟は地盤の問題なのか地下鉄がないですし、古町・万代の繁華街には電車が通っていません。遠方から客を呼ぶには、バスかタクシー、自家用車で行くしかなく、どちらにしても「行くだけでお金がかかる(可能性がある)」というのがネック。
駐車料金を払ってまで行きたいと思わせる、集客力のある強いお店やブランドがなかなかないし、そもそも単独の集客に頼るのは難しいところです。
・・ということで、現在でも新潟の観光案内などを掲示しているようですが、「観光施設」にするのがいいかもしれません。あの長ーい地下道の形状を生かしつつ、他にはない施設とは・・(採算性などを全く考えず無責任に上げています。関係者の方、参考になさらず 笑)
う~ん。。どれもこれ!というものがないけれど、あれだけの長い地下街はなくしてしまうのは勿体ないですよね。結局、オフィスとかになっちゃうような気がするけど・・2025年以降、どう変わっていくのか期待したいところです。
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